GRADE*を利用した国内の診療ガイドライン


Japanese clinical practice guidelines using GRADE

* GRADE:Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation

国内においてGRADEを利用した診療ガイドラインが急増していますが、GRADEを改変したものや不適切なGRADE利用ガイドラインがあります。GRADEを利用して診療ガイドラインを作成する際は、GRADE working groupが作成したGRADEを適用または利用したとする基準(GRADE利用基準)を参考にしてください。

以下に紹介する診療ガイドラインは、web上で公開されているものや個人的に入手閲覧できたGRADE診療ガイドラインであり、GRADE利用基準(改変)をチェックしました。なお、ここでのGRADE診療ガイドラインの定義は、「エビデンスの質評価と推奨の強さのグレーディングにGRADEを採用したと記載しているもの」としました。


学会・団体
(順不同)
診療ガイドライン 発表年 コメント GRADE利用基準の評価

日本肺高血圧・肺循環学会

2017.5

GRADEを使った診療ガイドラインといえるが、いくつかの疑問点がある。

 

日本補綴歯科学会

2017.5

GRADEシステムを使った最初の国内の診断研究ガイドラインである。

 

日本睡眠歯科学会
口腔内装置診療ガイドライン ワーキンググループ

2017.5

GRADEシステムを適用・利用した診療ガイドラインである。

 

日本神経学会

2018.3

GRADEシステムに完全遵守したガイドラインである(「診療ガイドラインのためのGRADEシステム」準拠している)。現状では、「GRADEを使ったとする最低限の基準」の全項目を満たす国内唯一のガイドラインである。

(ただし、これは、2018年版において改訂された、CQ9-2,CQ10-1, CQ10-2の3件の推奨に関してのみであり、第1部はIOM基準をも満たしたものではない)

 

日本集中治療医学会・日本救急医学会合同
日本版敗血症診療ガイドライン2016作成特別委員会

2017.2

GRADEシステムを適用・利用した診療ガイドラインである。一部のエビデンスの確実性評価や推奨に関して問題がある。

 

日本肺高血圧・肺循環学会

2018.4

GRADEシステムを適用・利用した診療ガイドラインである。

 

低出生体重児消化管機能障害の疾患概念確立にむけた疫学調査研究

2016.1

GRADEシステムを適用・利用した診療ガイドラインである。

 

新生児先天性横隔膜ヘルニア研究グループ

2015.9

GRADEシステムを適用・利用した診療ガイドラインである。

 

「日本の高年初産婦に特化した子育て支援ガイドラインの開発」研究グループ

2014.3

GRADEシステムを適用・利用した診療ガイドラインである。

 

日本口腔顎顔面外傷学会,日本口腔外科学会

2019.2

限りなくなくGRADEシステムに従った診療ガイドラインである。

 

大腸癌研究会

2016.11

GRADEシステムを適用・利用した診療ガイドラインである。
2019年版(2019/1/25)もあるが未公開。

 

日本歯科矯正専門医学会

2016.04

GRADEを利用した診療ガイドラインのようであるが、エビデンスの確実性評価や推奨の決定に関して大きな問題がある。

 

日本歯科保存学会

2015.06

GRADEシステムを適用・利用した診療ガイドラインである

 

日本蘇生協議会

2015.10

診断と治療に関してGRADEを利用した診療ガイドラインであるが、一部のエビデンスの確実性評価に関して問題がある

 

日本顎関節学会

顎関節症患者のための初期治療診療ガイドライン

  1. 咀嚼筋痛を主訴とする顎関節症患者に対するスタビライゼーションスプリント治療について
  2. 開口障害を主訴とする顎関節症患者に対する自己開口訓練について
  3. 顎関節症患者に対して、咬合調整は有効か

2010.07
2011.07
2012.07

国内で初めて作成されたGRADEを利用した診療ガイドラインである。しかし、エビデンスの確実性評価や推奨の決定に関して問題がある

*英語版(2013.7)

  1. GRADE評価1
  2. GRADE評価2
  3. GRADE評価3

日本リウマチ学会

2014.10

GRADEを利用した診療ガイドラインであるが、エビデンスの確実性評価や推奨の決定に関して問題がある。
*英語版 Mod Rheumatol. 2015 Jul 3:1-19.


日本呼吸器学会, 日本集中治療医学会, 日本呼吸療法医学会

2016.04

GRADEを利用した診療ガイドラインであるが、エビデンスの確実性評価や推奨の決定に関して問題がある

 

厚生労働科学研究費補助金, 難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)

2017.02

GRADEを利用した診療ガイドラインであるが、エビデンスの確実性評価や推奨の決定に関して問題がある

 




日本語でGRADEを理解するためには、診療ガイドラインのためのGRADEシステム(第3版、2018年)、あるいはGRADEシステムに関するweb資料、が役立ちます。